前回は、なぜ30〜40代になると色選びに迷ってしまうのか、その理由について書きました。
迷いの正体が見えてくると、次に浮かぶのは「じゃあ、どう考えればいいの?」という疑問だと思います。
そこで、今回は、色選びを一気に楽にする【考え方の軸】について、整理してみたいと思いますので、ぜひ最後まで読んでみて下さいね。
この内容については、全部で4回の連載を予定しており、今回は第2回目となります。
30〜40代が色選びに迷う理由
・30〜40代は、色を「軽く決められなくなる」
・情報が多すぎる、情報収集できているか不安
・自分の「好き」だけで決められない
・きちんと考えるからこそ、迷う
特に悩んで、決められない30~40代、しかし、この世代が家づくりを検討している世代になります。おそらく今これを読んでいる人も、自分もそうだと感じているのではないでしょうか。そんなご自身をもう少し深堀してみましょう。
色を決める前に「全部決めよう」としていないか
色選びが苦しくなるとき、多くの人が無意識にやっているのが、最初から全部決めようとすること、決めなければいけないと考えることです。
床、壁、天井、建具、家具。それぞれの色に意味を持たせて、失敗しないように考える。でも、それでは正直、疲れて当然です。家は、一度に完成させるものではなく、暮らしながら馴染んでいくもの。
色も同じで、「全部決めきらなくていい」そう思えるだけで、選択はぐっと楽になります。
ただし、建築会社でお話をしていると、すべて、どうですか?決まりましたか?決めてくださいね。と、なんとなく急かされてしまうのも事実です。この日までに全部決めてしまわないと、間に合いません。と言われれば、焦るし、後悔しそうと悩みますよね。
家族がいてもブレない「色の軸」とは
家族がいると、色選びはさらに難しくなります。
自分の好み、
パートナーの好み、
子どもの感覚。
すべてを満たす色を探そうとすると、どこにも辿り着けなくなります。必要なことは「好み」ではなく暮らしの方向性としての軸です。例えば、
・落ち着いて過ごせる家
・散らかっても整って見える家
・長く使っても飽きない家
これは、誰か一人の意見ではなく、家族全体が目指したい空気感。色を選ぶときは、「好きかどうか」だけでなく、「この家でどう過ごしたいか」に立ち戻る。それが、家族がいてもブレにくい軸になります。
自分だけでなく、パートナーや子どものためにと考えると、各々が好きなものを選ばせたいと思いがちですが、自分もそして家族も「好き」で選ぶことを一度やめるてみてはいかがでしょうか。
ベース・サブ・アクセントという考え方
色選びの軸ができたら、次は考え方を少し整理します。
おすすめなのが、ベース・サブ・アクセント という3つの役割で考えること。ベースは、空間の大部分を占める色。疲れにくく、長く付き合えることが最優先です。
サブは、自分たちらしさをほんの少し加える色。アクセントは、気分や変化を楽しむ色。
このように、まず、整理して考えていくと、すべての色に同じ重さを持たせなくて済みます。同じ熱量、同じエネルギーを全ての箇所に使うことなく、選びだすことができるでしょう。
「この場所はベースだから・・」
「この場所はサブと考えて・・」
「この場所は思い切って個性を・・」
例えば、上記のように、この範囲はどういうスペースか、どういう意味を持たせるのかによって、役割が明確になり、迷いが整理されて、色選びがしやすくなります。
「決めない余白」を残しておくという選択
30〜40代の暮らしは、これから先で変わってくるものです。子どもは成長し、働き方も、家での過ごし方も変わる。だから、すべてを今決めきろうとしない。あえて、決めない余白を残しておく。優柔不断で決められないのではなく、あえて、柔軟さを残しておくような決め方。
変わっていく暮らしに、その時々の色がみつかる。そんな家のほうが、長く心地よく使えます。色選びは、センスの勝負ではありません。
迷ったときに立ち戻れる「考え方の軸」があるかどうか。
それだけで、トレンドや周囲の意見に振り回されにくくなります。
子供が小さいうちは、色選びはできないので、シンプルにしておく。10年経ったら、色を変えてみよう。そんな思惑を残しておけば、仮に子供が壁に落書きをしたとしても、気にならなくなるかもしれませんよね。10年後新しいものに変えればいいんだから。
また、オーソドックスな壁や床の色を選んだあとで、飾りや家具などで色味を加える計画をしておいてもいいでしょう。張地の張替えや、飾っている絵などを変化させるだけでも、住み心地としては、アクセントカラーの変更になりますよね。全体を同調させすぎた、馴染ませすぎた、などと思ったときも、後悔することなく、変化させることができるようになります。あえて決めない余白空間を用意してもよい。と、気楽に考えてみてください。
次回は、この軸の考えを使って、トレンドカラー、好きな色、ラッキーカラー など、「色」そのものに附帯する「役割」も持たせた上で、それぞれをどう扱うのか。大人の暮らしに合う現実的な考え方を、もう少し具体的に書いてみたいと思います。
(じゅうmado宇部 川村菜穂子)



